HSS型HSPとAC(アダルトチルドレン)は関連しているのか?
HSS型HSPについて、AC(アダルトチルドレン)について、其々は関連しているのか?特有の生きづらさやしんどさに対して向き合い方の4つに分けて解説していきます。
それでは見てみましょう!!!
HSS型HSPについて
好奇心旺盛で刺激を求めガチだけど、傷つきやすい人の気質のことです。自戒含めメンドクサイ性格ですよね
HSS型とは
HSSとは、High Sensation Seekingの頭文字をとった略称で、日本語では「刺激探求型」という意味合いです。好奇心が旺盛で、外交的な気質のことを言います。
例えば、新しいお店ができたらすぐに行ってみたり、あまり計画をせずにフラっと一人旅をする行動力があったり、周囲からもアクティブな印象を持たれることが多い人種です。
皆さんの周りに、「よくそんな体力あるね~」と思うほど休む暇もなく出かけたり遊んだりしている方はいらっしゃいませんか?もしくは、私だ!という方も。
HSPとは
アメリカの心理学者であるエイレン・N・アーロン博士が提唱した心理学概念で、
HSP(Highly Sensitive Person ハイリーセンシティブパーソン)と言います。
ここでは、ある程度HSPの知識を持っている人が見てくれていることを予想して割愛させていただきますが、要は心が疲れやすく生きづらい・・・繊細で内向的気質のことを言います。
詳しくはこちらの記事をご覧ください↓↓
HSS型HSP:HSPの約3割がHSS型
HSPを提唱したアーロン博士の研究によれば、HSP気質を持つ人の約30%がHSS型HSPに該当すると言われています。HSPは人口の約20%程度と言われているため、HSS型HSPは人口の約6%になります。AB型や左利きの人口が約10%であることを考えると、HSS型HSPはかなり少数派であるといえるでしょう!!少数派万歳!!
HSS型HSPの特徴
HSS型とHSPを足して、刺激を求める外交的な性格がありつつも傷つきやすい繊細さを持ち合わせている、いわばアクセルとブレーキを同時に踏んでいる感覚です。
HSPは感受性が強く、外部からの刺激に対して非常に敏感な人々を指します。他人の言動がいつまでも頭から離れなかったり、人混みが苦手だったり、個人差はあれど内向的で静かな環境を好みます。
HSS型HSPとは、「外部からの刺激に対して非常に敏感だけど、刺激を求めずにはいられない」といった矛盾を抱えた存在なのです。
HSS型HSPの具体的な特徴
- スリルや真新しい経験を求めるが、疲れがち
- 周囲からは明るく元気だと思われているが、実際は違う
- 周囲からは落ち着いているように見えるが、実際はテンパっている
- 抑制抑圧や退屈を嫌う
- 初対面で打ち解けるのは得意だが、次第に距離ができる
- 自虐で笑いを取ろうとするけど、いじられると傷つく
- 大胆な行動をとるのに、小さなミスをずっと気にする
- 好奇心旺盛だが、常に警戒している
- 自己肯定感が低いが、自信は持っている
- 感受性豊かで共感力も高いが繊細で、人混みや光・騒音が気になってぐったり疲れる
- 単独行動大好き
HSS型HSPは、自分が安心して過ごせる環境ではないものの、置かれた環境に適応しようと頑張った結果として上記のような特徴が見られるようになるともいわれています。無理をした結果、HSP気質の自分と矛盾が生じて心身のバランスを崩したりすることもあります。
AC(アダルトチルドレン)について
AC(アダルトチルドレン)とは、子どもの頃に親や養育者など家族から受けたトラウマを持った状態で、大人になった人のことを言います。自尊心や自己肯定感が低く、日々生きづらさを感じながら生きています。
アダルトチルドレンは医学的な診断名ではなく、生い立ちとしてはアルコール依存症の親のもとで育てられた子どもという意味で使われていた言葉です。
次第にその解釈は広義的になり、現在では肉体的・精神的虐待や過干渉など、様々な家庭環境、問題を持つ親の元で育ち、トラウマや問題を抱えたまま大人になった人のことをアダルトチルドレンと呼ぶようになりました。
AC(アダルトチルドレン)の特徴
大きな共通伝として、「自尊心が低い」という特徴があります。
自尊心が低い状態とになってしまう原因は『機能不全家族』という子供の頃の家庭環境にあります。
機能不全家族の環境で育つと、所謂『良い子』として完成されてしまうのです。
- 親からの虐待や両親の不仲によって、安心できる居場所がなかった
- 子供に対し過剰に期待されたり、甘やかされた
- 仕事に依存している父親に母親が依存している影響を受けた
- 条件付きの愛で必死に応えようと頑張った
- 親がアルコール依存症で、被害を受けていた
- 親や兄弟の愚痴の聞き役で、立場が逆転しお世話係になっていた
過去に上記のような項目があった!という心当たりはありませんか?
『良い子』していないと、捨てられたり大切なものを取り上げられると考えて、自分の感情に蓋をしてしまい、相手ありきの操り人形のようになってしまいます。これが元凶になるのです。
そのまま社会に出ると、対人関係に影響が出ることは目に見えていますよね。
相手ありきの操り人形なので、笑顔を絶やさず相手に依存し期待に応えるように振る舞い、NOなんてもちろん言えない。言う概念がない。
これらの長年の苦しみは、家庭環境が原因で自尊心が失ってしまうために起きてしまいます。
AC(アダルトチルドレン)の具体的な特徴
- 親の期待に沿う生き方に縛られ、自身の感情を感じられない
- 誰かのために生きることが生きがいになる
- 良い人間を演じ続けられないことに罪悪感を覚える
- 居場所のない孤独感に苦しむ
- 対人関係での距離感を適切に取るのが苦手
- 真面目すぎる
- 常に人と違うと感じる
- 嫌なことがあっても笑顔で平気を取り繕う
- 上下関係でしか人と接せない
- とにかく人と会った後は言いようのない疲れがある
度が過ぎると理性と気持ちが乖離してしまいます。
HSS型HSPとAC(アダルトチルドレン)は関連している?
筆者は大いに関連しているものと唱えます。
その理由は、HSS型HSPの気質に起因するからです。
- ①:共感力が高い
- ②:刺激に敏感でストレスに弱い
- ③:自己肯定感が低い
- ④:単独行動大好き
- ⑤:初対面で打ち解けるのは得意だが、次第に距離ができる
①共感力が高い
共感力が高いが故に、家族間でも相手が何を求めているのか分かってしまうんですよね。
相手の微妙な変化にすぐ気づくので先回りした行動とかしっかりしなきゃとなってしまいます。
常に気を遣ったり、相手に合わせてしまうようになりがちです。
②刺激に敏感でストレスに弱い
ちょっとした叱責や注意でも、自分が全否定されたような気持ちになります。
「親の言うことなんて聞き流せばいいやん」と言う気持ちは理解ができるのに何年もかかるくらいです。
③自己肯定感が低い
相手の意見を尊重して自分の意見に自信が持てなくなることもあったり、
完璧主義で、自分では思ったよりハードル高い理想を掲げては、常に比較し自分を追い込んでしまう。
自分で自分の首を絞めてしまうような状態になったりします。
④単独行動大好き
刺激に敏感なので、必然的に一人になる時間を確保しようとする行動に出ます。
ストレスマネジメントには必要なのですが、過度に一人になると健全な対人関係が学べなくなります。そして対人関係にも不安が膨らみ、悪循環に陥ります。
⑤初対面で打ち解けるのは得意だが、次第に距離ができる
持ち前の共感力や好奇心で初対面の人とは打ち解けるのが早いですが、自分の心は抑圧気味なので時間が経つと我慢の限界がきて、次第に距離をとってしまいます。
ざっくり例を5つ挙げましたが、
HSS型HSPの特徴が、ACにほぼ直結していることがわかります。
向き合い方
しんどいばっかでは地獄です。少しでも回復・良い方向に持っていきたいものです。
筆者が思う向き合い方について書いていきます。
とにかく、自分自身を深く理解していくこと(=自分自身を受け入れる)が大切なのです。
自分の気持ちを書き出す
自分が何を感じ、何を考えているのか理解するために、日記や紙に自分の思っていることを書き出します。客観的に自分の気持ちを認識することができます。
スマホのメモでもいいですが、なるべく紙にかいた方がいいです。感情を書いて、書いた紙をくしゃくしゃにして捨てることで感情を昇華させる意味でです。
紙に書いた感情を理解したら、自分を否定せずに丸ごと認めてあげてください。
周囲に溶け込もうと頑張りすぎている自分に気づき、苦しいのだと自分自身で認めることができれば、日ごろ感じている不安も少しずつ解消していくでしょう。
安心できることや場所、仲間を見つけていく
HSS型HSPやACは常に緊張や不安が心の根っこにあります。安全ゾーンをすこーしづつ無理のない範囲で広げていくことが大切です。
好きなこと・楽しいと思うことは何ですか?趣味にあたると思います。自分が何が趣味なのかわからないときは、自分史を書いて過去を遡っていくとヒントがあります。
また、HSPやACのコミュニティに参加すると、共通の悩みを打ち明けられて大きく前進するかもしれません。
心の専門家に相談する
限界が来る前に、心療内科に行くことをお勧めします。
薬が怖いというイメージがある方も多いですが、最近の薬は副作用が少ない薬もあるので、割と手軽に飲めます。筆者はそのような感覚です。
幸せホルモン・セロトニンを促す薬など、薬の効果の理屈が理解できれば、なんて怖くありません。
通院するハードルが高ければ、カウンセリングもお勧めです。
ただし、自分に合うカウンセラーが見つかるまでは長い目で見て根気よく探し続けることをお勧めします。カウンセリングは自費であることがほとんどなので、お金がかかることは覚悟です。
筆者は、都道府県が実施している、無料でラインで話を聞いてもらえるサービスなどを利用していました。
規則正しい生活を
基本ですが、割と睡眠・運動・衣食住どれか欠けていて調子が悪いことも背景にはあったりします。
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いかがでしたでしょうか。
長い道のりですが、一緒に一歩ずつ前進していきましょうね。
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